甘いモノは好きだけど、健康が気になる
体に悪い人工甘味料とは?
甘味料の材料に何が使われているの?
そんな甘みについての知っておきたい知識をご紹介します。
妊娠中の方・赤ちゃんには甘味料だけに関わらずリスクがあるため、妊娠中の方・持病がある方は必ず主治医さんと相談して摂取してください。
甘味料の種類
甘味料は大きく分けて2種類存在します。
糖質系甘味料と非糖質系甘味料です。
糖質系甘味料とは『砂糖』、『でん粉由来の糖』、『その他糖』、『糖アルコール』を指します。
非糖質系甘味料とは天然甘味料・人工甘味料です。
当記事では主に非糖質系甘味料に該当する『天然甘味料』と『人工甘味料』、併用されるケースが多い甘味料について説明します。
糖質系甘味料などの詳細が知りたい方は厚生労働省のHPをご覧ください。
近年における人工甘味料の動向
天然甘味料とは
動植物から採取した天然由来の甘味料です。
採取した物質を生成したり、成分を抽出します。
天然の原料から精製されるため一般的には安全ですが、過剰な摂取は体に毒です。
また、原材料によってはアレルギー反応を起こす甘味料もあります。
モンクフルーツエキス、さとうきび等。
ご自身の体に合わないと思ったら、使用を中止してくださいね。
人工甘味料とは
化学合成により作られた甘味料です。
食品衛生法における指定添加物に含まれています。
指定添加物 食品衛生法第12条
天然甘味料と比較して糖度が高い、カロリーが低い・もしくは0カロリーといった特徴を持ちます。
ただし化学的に合成されたため、一部の人工甘味料にもアレルギー反応や有毒性などが存在します。
白砂糖について
白砂糖の原料はてん菜、さとうきびです。
ですが天然甘味料でもなく人工甘味料でもない、精製された糖質系甘味料です。
甘みはありますが、高カロリーで栄養素が低いためおすすめはしません。
白砂糖
人体への影響 | 注意 |
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特徴 | 高カロリー、栄養素の破壊、体を冷やす |
原材料 | てん菜、さとうきび |
味 | 癖のない甘み |
カロリー | 約 3.869 kcal / 1gあたり |
備考 | 大抵の菓子パン、ジュースなどに含まれている 体内のカルシウムを消費してしまう 摂取過多になりやすく、依存性が高い |
天然甘味料
日本で一般的に使用されている天然甘味料をご紹介します。
適量であれば安全なモノ。
適量でも注意が必要なモノに分けて説明します。
安全な甘味料
メープルシロップ
人体への影響 | 安全 |
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特徴 | 安全性が高い、低カロリーかつ栄養価が高い |
原材料 | サトウカエデの樹液 |
味 | サラッとした甘みと少しの苦み |
カロリー | 約 2.6 kcal / 1gあたり |
備考 | ミネラル・ポリフェノール・抗酸化物質などの体に良い成分が含まれている |
はちみつ
人体への影響 | 安全 |
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特徴 | 安全性が高い、非常に低カロリー |
原材料 | ミツバチが集めた花の蜜 |
味 | トロミのある甘味、唾液の匂い |
カロリー | 約 3.04 kcal / 1gあたり |
備考 | ビタミンやミネラルなど、栄養が豊富 |
赤ちゃんにはちみつを与えないでください
ボツリヌス菌の耐性がないので最悪死に至ります
注意したい甘味料
甘草 (グリチルリチン)
人体への影響 | 注意 |
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特徴 | 主に薬として使用 |
原材料 | 甘草(マメ科の生薬) |
味 | 漢方の独特な匂い、甘味が非常に強い |
カロリー | 約 0 kcal / 1gあたり |
備考 | 1日2.5g以上の摂取は低カリウム血症の方には禁忌 |
モンクフルーツエキス
人体への影響 | 注意 |
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特徴 | 砂糖の200倍の甘さ |
原材料 | 羅漢果(ウリ科) |
味 | ヒンヤリする甘さ |
カロリー | 約 0 kcal / 1gあたり |
備考 | 人によってはアレルギー反応が起こる |
アガベシロップ
人体への影響 | 注意 |
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特徴 | 血糖値の急激な上昇を押さえる、高カロリー |
原材料 | リュウゼツラン(キジカクシ科) |
味 | 癖がなく、後味に残らない軽い甘み |
カロリー | 約 3.1 kcal / 1gあたり |
備考 | 過剰摂取は肝臓に負担がかかる |
ステビア
人体への影響 | 注意 |
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特徴 | 非常に低カロリー |
原材料 | ステビア(キク科植物) |
味 | 若干の苦味、甘味が非常に強い |
カロリー | 約 0 kcal / 1gあたり |
備考 | 植物の葉から抽出されて、精製された甘味料 |
人工甘味料
代表的な人工甘味料を6種類ご紹介します。
なお、人工甘味料は添加物に該当しています。
基本的に人の手で製造される『添加物』です。
健康を考えている方に対して、個人的には推奨していません。
アステルパーム
人体への影響 | 要注意 |
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特徴 | アミノ酸系甘味料 |
材料 | アスパラギン酸、フェニルアラニン |
味 | 甘みは砂糖の200倍 |
カロリー | 約 4 kcal / 1gあたり |
備考 | 発がん性あり |
アスパラギン酸
非必須アミノ酸。疲労回復に使用される。
アスパラガスが名前の由来。
過剰摂取は胃腸へのダメージになる。
フェニルアラニン
必須アミノ酸。うつ病の緩和効果がある。
フェニルアラニン自体は卵や肉などの食品に含まれるたんぱく質のため、一般的に害はない。
アセスルファムK
人体への影響 | 注意 |
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特徴 | 熱や酸に対する安定性が高い |
材料 | ジケテン、スルファミン酸 |
味 | 後味のない甘味、独特の苦み |
カロリー | 約 0 kcal / 1gあたり |
備考 | 他の人工甘味料と使用される場合が多い |
アドバンテーム
人体への影響 | 注意 |
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特徴 | 果物やミントなどの風味を強める |
材料 | アスパルテーム |
味 | 砂糖の約30,000倍の甘さ |
カロリー | 約 0 kcal / 1gあたり |
備考 | 味の素株式会社が開発した人工甘味料。2014年、厚生労働省に認可 |
スクラロース
人体への影響 | 要注意 |
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特徴 | 別名:トリクロロガラクトスクロース 農薬作成の過程で生まれた甘味料 |
材料 | 有機塩素化合物 |
味 | 砂糖の約600倍の甘さ |
カロリー | 約 0 kcal / 1gあたり |
備考 | 消化・吸収しないとあるが、マウスの臓器や脳から検出された |
サッカリン
人体への影響 | 注意 |
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特徴 | 歯磨き粉や醤油に使用される |
材料 | トルエンなど(作成方法が複数ある) |
味 | 砂糖の約350倍の甘さ |
カロリー | 約 0 kcal / 1gあたり |
備考 | コールタールの研究中に発見された物質 |
ネオテーム
人体への影響 | 要注意 |
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特徴 | 人工甘味料の中でも高甘味 |
材料 | アスパルテーム |
味 | 砂糖の約10,000倍の甘さ |
カロリー | 約 0 kcal / 1gあたり |
備考 | L-フェニルアラニン化合物のため注意 |
併用される甘味料
エリエストール
人体への影響 | 注意 |
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特徴 | 糖アルコールの甘味料 |
材料 | とうもろこし |
味 | 砂糖の75%の甘さ。清涼感のある甘み |
カロリー | 約 0.2 kcal / 1gあたり |
備考 | ステビアとエリエストールが併用されるケースが多い |
ダイエットや健康と甘味料
美容や健康をふまえて推奨する甘味料はメープルシロップです。
確かに人工甘味料と比較してカロリーはありますが、長期的な安全面・栄養価を見ると推奨できます。
更にメープルシロップは天然由来かつ、約1500年代から続く歴史があります。
避けた方がいい甘味料
特に避けたいのが白砂糖とアステルパームです。
基本的に人工甘味料は避けた方がよいです。
自然に存在しない物を人工的に作成している訳ですから、自然由来の甘味料と比較するとリスクは高くなります。
2023年05月15日に発表されたWHOのガイドラインによると、非砂糖甘味料の使用は非推奨のようです。
非砂糖甘味料
・アセスルファムK
・アスパルテーム
・アドバンテーム
・シクラメート
・ネオテーム
・サッカリン
・スクラロース
・ステビア、およびステビア誘導体
参考元: WHOのサイト
WHOガイドライン、WHO advises not to use non-sugar sweeteners for weight control in newly released guideline
甘味料のリスク
甘味料は種類・量によって異なりますがうつ病や生活習慣病などの発症リスクがあります。
安全と表記している甘味料であっても適量以上を摂取すると、鼻血・肥満・糖尿病のリスクがあるので必ず適正量は守りましょう。
甘味料のメリット
適度な甘味料であれば恩恵を受けられます。
ストレス軽減
甘い物を摂取したときは、幸せホルモンとリラックス効果が期待できます。
脳内から快感・多幸感の『ドーパミン』、精神を安定させる『セロトニン』が分泌されるため適量であればストレス軽減に役立ちます。
カロリーの摂取
体調不良や極寒の環境における、効率のよいカロリー摂取の手段として使えます。
喉が腫れて食事から栄養補給ができない場合には、砂糖水に塩を混ぜた飲料で補給するのも大切です。
最後に
正直、厚生労働省での人工甘味料の資料を拝読していると摂取はできるだけ避けた方が良いと思われます。
またどんなに体に良い食べ物でも、我慢しすぎ・食べすぎはかえって毒になります。
自分自身の体調と相談しながら、健康のために甘味料を制御しましょう。
適正量は種類・体質によって異なります。
目安として、WHOのデータでは1日の砂糖摂取量の目安を、1日に摂る総エネルギー量の5%未満に抑える・平均的な成人は1日25gが適正量です。
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