健康上の理由から個人事業の廃業届出を出すことにしました。
下記のようなお悩みを解消したので備忘録です。
e-TaxとPCを使って廃業届出を出す方法が知りたい
e-Tax上で手続きする際に必要な手順とツールは?
ネット上ですべてを完結させたい
当記事でご紹介するのはスマートフォン、PC、マイナンバーカードを使用したe-Taxでの個人事業の廃業届出の提出手順です。
ICカードリーダはスマートフォンで代用可能でした。
PCはWindows11、スマートフォンはAndroidでの備忘録なので、MacやiPoneの方はカードリーダ設定が異なる場合があります。
前提条件と必要な道具
e-Tax上で廃業届を出すにあたり、当記事の前提条件と必要な道具リストです。
前提条件
- e-Taxの設定が済んでいる
- マイナポータルにログイン可能
- 廃業する前の手続きが完了済、対応済
e-Taxの設定が済んでいる
e-Taxで開業届を出した方ならば、当記事の手順で提出できる前提をクリアしています。
まだの方はe-Taxの利用手続きを済ませた後にご覧ください。
マイナポータルにログイン可能
マイナポータル(https://myna.go.jp/)にログインできればOKです。
廃業する前の手続きが完了済
取引先との連絡、レンタルオフィスなどの解約準備などが完了・対応済みでしょうか。
廃業届が受理されたら、取消できませんので先に済ませることを終わらせておきましょう。
必要な道具
必要な道具は下記です。
※ スマートフォンはAndroid、PCはWindows11で検証済み。
道具 | 前提条件 |
---|---|
マイナンバーカード | 電子証明書が有効 |
スマートフォン | ICカードリーダ対応端末 |
PC | Bluetooth対応 |
~ 各役割 ~
・マイナンバーカード → e-Taxのログイン&電子署名用
・スマートフォン → マイナンバーカードの読み取り
・PC → 書類作成と手続き
PCがBluetooth非対応の場合
お持ちのPCがBluetooth非対応なら、対応させるためのアダプターもあります。
下記はUSBに差して使用できるタイプです。
マイナンバーカードの電子証明書が失効している場合
お住まいの市区町村窓口で更新しましょう。
残念ながら、ネット上での更新はできません。
事前準備
内容は下記の通り。
既に実行済みなら飛ばして下さい。
- スマートフォンにマイナポータル・JPKI利用者アプリをインストール
- PCにJPKI利用者ソフト・e-Taxソフトをインストール
- スマートフォンをICカードリーダに設定
1. 【スマートフォン】アプリのインストール
e-Taxへのログイン・電子署名に必要なアプリを2つインストール。
アプリ1. マイナポータル
e-Taxへのログインや書類送信後の通知確認に必要。
アプリ2. JPKI利用者ソフト
マイナンバーカードを読み込むのに必要。
2. 【PC】ソフトのインストール
e-Taxの利用・電子署名に必要なe-TaxソフトとJPKI利用者ソフトをインストール。
e-TaxソフトをインストールすればJPKI利用者ソフトも自動でインストールされます。
アプリ1. e-Taxソフト
書類作成、申請に必要な本体。
e-Taxソフト(https://www.e-tax.nta.go.jp/e-taxsoft/index.htm)をダウンロードしてインストールしましょう。
廃業届を提出できるのは上記リンクにある、e-Taxソフトのダウンロード版なので注意。
2025年9月現在、e-TaxのWeb版では廃業届出を作成できません。
廃業届の書類を作成する為、追加インストールで【申請】 > 【所得税】にチェックを入れましょう。

アプリ2. JPKI利用者ソフト
マイナンバーカードを読み込むのに必要。
『アプリ1. e-Taxソフト』をインストールすると自動でインストールしてくれます。
インストールされていない場合は下記からどうぞ。
JPKI利用者ソフト(https://www.jpki.go.jp/download/)
3. 【スマートフォン・PC】ICカードリーダ設定
PCとスマートフォンをペアリングしておく
タスクバーにある、クイック検索欄に【ICカードリーダライタ設定】を入力して押下

Bluetooth対応を選択して、ペアリングしたスマートフォンを選ぶ
『個人事業の廃業届出』提出の流れ
事前準備が済んだら、下記手順で作成・送信します。
受信通知が廃業届を提出した証拠になります。
追加インストールで【申請】の【所得税】を選択していないと、廃業届が作成できないので注意
個人事業の開廃業等届出書、青色申告していた人は所得税の青色申告の取りやめ届出書も作成
作成後、【作成完了】を押下すると、次ステップで署名が行える
【PC】e-Taxソフトで『署名可能一覧』から署名
【スマートフォン】アプリ『JPKI利用者ソフト』起動、PC接続の開始を押下してマイナンバーカードを読み込む
正常に認識されればOK
e-Taxソフトで『送信可能一覧』から送信
何事も問題なければこれでOK
問題があれば連絡がe-Taxや電話がくる
廃業後でも、確定申告は通常の如く2月16日~3月15日(令和7年は2月17日~3月17日)の間に行いましょう。
確定申告ソフトの解約時期に注意。
個人的にハマった点
ICカードリーダがなくてもe-Taxは使用できます。
その他にハマった点など。
廃業届出はWeb上のe-Taxにない
2025年9月現在、Web上のe-Taxからは個人事業の廃業届出が提出できません。
ダウンロード版のe-Taxを選んで書類を作成・提出します。
電子証明書の失効
電子証明書が失効している状態だと申請不可能です。
電子署名は情報の信頼性を証明し、情報の改ざんを検知するために必要なので失効していたら更新しましょう。
マイナンバーカードの電子証明書更新にかかる費用は無料です。
e-Taxソフトの文字化け
Windows11の場合ですが、私は下記で直りました。
海外のツール類を日本語表示する人はあるあるなので注意。

- タスクバーにあるクイック検索に【地域】を入力して、検索結果に表示される【地域】を押下
- 【地域】ウィンドウの【管理】タブにある、【システムロケールの変更】を押下
- 【ベータ:ワールドワイド言語サポートでUnicode UTF-8を使用】のチェックを外して再起動
最後に
開業の方が簡単にできるのは行動したい派には素敵。
様々な理由で廃業せざるを得ない
もしくは法人になるから廃業という人のお役に立てれば幸いです。
いつかまた個人事業主でがんばるぞー!
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